H&M銀座がオープンから10年で閉店を発表
2018年7月下旬にH&Mの1号店だった「H&M銀座店」を閉店すると発表。
日本にH&Mが初上陸したのは2008年9月。
その当時はニュースなどでファストファッションという言葉もよく耳にすることがありました。H&Mがオープンするということで5,000人くらいの行列がテレビで報道されていたのも記憶にある方もいるでしょう。
そんな人気だったH&Mが閉店する。
日本1号店のH&M銀座が閉店する理由とは
銀座の1等地だったH&M銀座店。
H&Mジャパンの社長が経営判断として
- 10年前に選んだ好立地
- 時代の変化
- 10年間の契約終了
ということでH&M銀座が閉店します。
H&Mが日本初上陸で選んだのが銀座。日本でも超有名な場所で店舗を展開するために銀座というブランドを選び1号店をスタートさせました。しかし10年の時を経て閉店。
H&M銀座は、
- H&M銀座は小型クラス
- 旗艦店ではなかった
- ギンザシックスの開業による影響
- 日本一高額な賃料
- リーマンショック前の契約
H&M銀座が出店した時代は経済停滞前でネットショッピングなどが主流となる前だった。
現在のH&Mといえば、大型店。
多くのH&Mが大型のショッピングモールで見かけることができます。ショッピングモールの賃料も高額ですが銀座に比べると安い。金額ベースで考えると銀座店を閉店することで2〜3店舗は増やすことができる。
そんな考えもあるでしょう。
H&Mの今後の戦略とは
H&Mが日本に上陸してから10年。
H&Mの戦略では次の10年計画を
- 新店舗ポートフォリオの構築
- 出店加速と多様化
- オムニチャネル化の推進
ということです。H&Mの店舗数は全国に80店舗弱。国内売上高は、およそ630億円と規模を拡大しています。一つ気になるのは、既存店がマイナスということ。H&Mはリアルとオンラインと統合し、オムニチャネル型にシフトしていきます。
さらにH&Mの店舗フォーマットも再構築。
H&Mは都心路面型・ショッピングモール型の店舗フォーマットを展開しています。今後の戦略として、駅ナカ・駅ビル・ファッションビル・デパートなど、Newフォーマットを拡大していく模様です。
出店戦略も都内店舗を増やし、未出店エリアへ店舗を拡大します。大型店から小型店まで取扱商品を見直す、そして小型店のフォーマットも増やすようです。出店ペースは、4〜5年で50店舗。2020年に国内100店舗超の見込みです。
数字ベースでみると。
国内200店舗で売上高1,800〜1,900億目標。(今の3倍)
ちなみにH&M銀座店は閉店ですが、跡地にはフルライン型のデジタルストアを計画しているとのことです。
まとめ
日本初上陸した時にオープンした「H&M銀座」が10年で閉店する。
その背景にあったのは次の10年戦略として店舗のあり方や今後の出店戦略に対する賃料や経営に直結する判断でしょう。日本でH&Mというブランド名を国内に広めることは成功したと言えます。
日本での認知があれば旗艦店ではないH&M銀座は閉店しても企業としてのダメージは最小限に抑えることができる。そんなことも考えているかもしれません。また、リーマンショック前の賃料は絶対に高いはず。今後継続していくだけの売上もH&M銀座では足りなかったでしょう。
今後のH&Mの出店戦略に注目が集まりますね。
H&Mの店舗情報は、「H&M|超大型店・大型店・小型店|全国店舗一覧」からご覧ください。
それでは、また。