ショッピングモールの崩壊が徐々に表れている
(画像:Webサイトより)
日本のショッピングモールは、本当に大丈夫なのだろうか?
流通大手のイオンが手掛けるショッピングモール。その役割を担っているのがイオンモール株式会社。
日本全国のイオンの大型ショッピングモールは、イオンモールが開発・運営・管理をしている。
イオンモールの幹部は、「日本は、ショッピングモールが足りない」という発言をしているがそれは、本当なのだろうか?
ショッピングモールのテナントについて、
出店・退店の動向を数字で捉える。
出退店の状況が数字でわかると、衝撃の事実が浮かびあがった。
ショッピングモールの崩壊について、検証してみる。
ショッピングモールの空き区画は、1500店舗増加
(画像:Webサイトより)
ソフトウェア開発の会社が全国商業施設と業態別テナント出退店動向の調査レポート「SC GATEレポート2016」を発表した。
この調査結果では、
テナントの出店が1万3529店
テナントの退店が1万5043店
出店から退店を引くと、1514店が減少した結果となった。
日本全国のショッピングモールで空き区画が1500店舗あるということは、家賃収入も減っているということ。
ショッピングモールのビジネスモデルである「テナントからの家賃収入」が崩壊しているということを表した結果です。
単純に1500店舗×月額100万だったら、
1500×100万=15億。
つまり、
15億円前後の収入が全体で減っている可能性があるということ。
イオンのように多くのショッピングモールを運営している会社であれば、人気物件の家賃を上げて、マイナス部分を補填できるが人気物件を持たないショッピングモールでは非常に厳しい現実となっている。
業種別の出退店動向は、ファッション店舗が4%減少
(画像:Webサイトより)
業種別に出退店動向を確認すると、よくわかる。
店舗数が増加したのは、
インテリア・家具・家電などの業種で40店舗増(+2.4%)という結果でした。
それに対し、店舗数が減少したのは、
ファッションが1224店舗(-4.0%)、ファッション雑貨435店舗(ー2.9%)。
この2業種合計で1469店舗(-6.9%)も減少しているのです。
とくに注目しておくのがファッション。
出店が3300店に対し、退店が4500店。全体で見ると、1200店舗が減少となっているのです。
現代の日本では、質の高い商品が求められる。
そのため、質の高い睡眠グッズを販売する寝具が店舗数を増やしている傾向です。どこまでどのくらい店舗を増やせるのかが課題になるでしょう。
ショッピングモールと言えば、ファッションという時代も終焉を迎えているのは数字を見ればわかる事実です。
これからは、ファッション+雑貨を扱うお店「niko and…」「URBAN RESEARCH DOORS」のようなファッションと雑貨の大型複合店だらけになるのかもしれません。
ショッピングモールが崩壊し始めた衝撃の事実とは、出店数と退店数の増減によってわかった真実なのです。
イオンの幹部が話すショッピングモールが足りないという話は、数字上では信じがたい話しであると考えるのが妥当ではないでしょうか。
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