イオンモール松本の産直が売上計画の3割しか達成できていない
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長野県松本市に2017年9月オープンしたイオンモール松本。
イオンモール松本は3つの商業棟から構成させるショッピングモールです。専門店の店舗数は170店舗と全国で比較しても大型ショッピングモールの分類に入ります。
イオンモール松本の大型店は、
- イオン(総合スーパー)
- イオンシネマ(映画館)
- H&M(ファッション)
- 無印良品(生活雑貨)
- スポーツオーソリティ(スポーツ)
など5店舗が大型店として出店しています。
イオンモール松本に出店する「ファーマーズテラス松本」が撤退を表明
2018年2月、ファーマーズテラス松本が撤退を発表。
イオンモール松本でファーマーズテラス松本を経営する松本ハイランド農協(松本市)によれば、2017年9月オープン後から売上不振。売上は、計画に対して3割しか達成出来ていないということらしい。
ファーマーズテラス松本は、農畜産物を販売する専門店。
この専門店はイオンに2018年7月末で撤退をするという申し入れを実行。2018年2月に撤退を表明し、2018年7月末で撤退するということは出店から6ヶ月後に退店できるということでしょう。
ファーマーズテラス松本をフロアガイドで確認すると、
この専門店が売上不振だったのは空庭と呼ばれる商業施設棟に魅力が無かったのかもしれませんね。
ファーマーズテラス松本が失敗した原因とは
イオンモール松本に出店した「ファーマーズテラス松本」。
松本ハイランド農協が店舗撤退を決定したのは、オープン後からの売上推移が厳しかった模様。当初の売上計画の3割では店舗を継続していても黒字化することが困難と判断したのでしょう。
たった4カ月で撤退する判断。
おそらく毎月の赤字は巨額だったと言えるのかもしれません。
ファーマーズテラス松本のターゲットは30代から40代。地元の野菜・果物・お肉などを販売するお店で地元食材を使った惣菜コーナーやイートインスペースも設けていました。
なぜ、ファーマーズテラス松本が失敗したのか。
それは出店計画にあるようです。
ファーマーズテラス松本の計画にはイオンが持つ全国の産直などのデータを参考にしたようです。イオンのショッピングモールに出店する産直は年間20万人くらいの来店客がいると予測。その計画を活用した模様ですが。
オープンしてみると、大幅に乖離。
ファーマーズテラス松本の経営計画では3年目に黒字化予定。しかしながら客数が伸びずに黒字化計画も断念したようです。松本ハイランド農協は、2018年1月29日の理事会でイオンモール松本「ファーマーズテラス松本」の撤退を決定。翌日1月30日にイオンへ申し入れをしたと発表がありました。
イオンへの撤退申し入れ後も6ヶ月間は営業を継続。
イオン側としてはファーマーズテラス松本が撤退するまでの6ヶ月間で次のテナントを誘致しなければなりません。大型区画を埋めるためにイオンが取る戦略はどのような店舗となるでしょうか。
まとめ
イオンモール松本がオープンしてからたった4ヶ月で撤退をしたファーマーズテラス松本。
- 当初の出店計画に問題があったのか
- 店舗の区画が問題だったのか
これには検証が必要でしょう。
ショッピングモールで産直が売上を上げていくためには何をするべきなのか?
商売のノウハウは欲しいですね。
イオンのショッピングモールで運営する産直は難しいのかもしれません。13年連続赤字だった岩手県盛岡市の産直もイオンから撤退します。詳しくは、「産直が赤字になる理由とは?店舗が儲けるためにするべき4つのこと」で詳しく紹介しています。
それでは、また。