雑貨店「ママイクコ」が負債35億で民事再生法の適用申請

「ママイクコ MAMAIKUKO」が民事再生法の適用申請

photo by ママイクコ

2017年10月27日、生活雑貨店「MAMAIKUKO ママイクコ」が民事再生法の適用を申請しました。

ママイクコは、株式会社システムジュウヨンが展開。負債総額は、35億円でした。「MAMAIKUKO」という店舗ブランドを全国に展開していたのでご存知の方も多いでしょう。ママイクコの主力事業は、雑貨・日用雑貨などを卸売として手掛ける会社。

店舗のコンセプトは、「お母さんの目で、着る、食べる、くつろぐ生活を集めている生活雑貨のお店」。ママイクコのターゲット層は、学生や主婦。店舗内には、ファッション（シャツ・アクセサリー）、生活雑貨（収納・キッチン用品）、食料品などを品揃え。商品構成は、ファッション50％、生活雑貨30％、食料品20％という形でした。

店舗ブランドとして

• MAMAIKUKO 156店舗
• ジュ・マ・モア 3店

を全国のショッピングモールに出店していました。

ママイクコが倒産に至った背景とは

photo by サンエー

ママイクコの倒産した理由は、出店数が多すぎたことでしょう。

ママイクコは出店を継続的に実施するも競争環境やお客さんの変化の対応が上手くいかず売上が伸び悩んでいた状況でした。2016年の売上高は68億円だったにも関わらず、赤字は▲1億5千万。店舗の出店を継続し続けたことで投資コストが増大。

借入金で賄ったことで財務力は低下し、債務が膨張したのです。

なぜ「ママイクコ」が倒産したのかを売上と店舗数で見てみると

ママイクコの売上と店舗数で調べてみると、謎は解ける。

ママイクコの直近売上高は68億円で店舗数が160店舗。ということは、1店舗当たりの売上高は4200万しかないと計算できます。出店する店舗の場所がショッピングモールに多いということはキャッシュに手元が無かったのではないか？と推測ができるでしょう。

店舗数が多いため店舗閉鎖に伴うコストや費用もかかる。

路面店なら1店舗当たりの売上が4000万程度ならキャッシュを回すことができるかもしれませんが、圧倒的に売上が低すぎる。売上を伸ばすためにも仕入れなどのコストがかかる。結果的に借入金だけでは賄えないという判断をしたのではないでしょうか。

不採算店舗の整理は時間もコストもかかる。

結果的に自社での再生は難しい。

会社として経費削減・金融機関へのリスケを要請しても店舗数が多いため、スピード感を持った改善が難しい。資金繰りの改善に勤めたところでも限界点はすでに見えていたのでしょう。

代表者の自宅や不動産を適宜担保として提供して毎月の資金繰りを維持してきた状況で、再建策として赤字店舗の閉鎖や役員報酬の削減などに手をつけたところで厳しい状況は変わらない。

資産査定で8億円の債務超過。

その結果、民事再生法による再建を目指すことにしたのです。

ママイクコの売上高を調べてみると、

• 2008年 75億3600万
• 2009年
• 2010年 85億
• 2011年
• 2012年
• 2013年
• 2014年
• 2015年
• 2016年 68億6000万（▲1億5051万の赤字）

ここ数年の間で赤字額が増え続けたと見るのが妥当です。

ママイクコの会社概要について

さいごに

ママイクコが出店していた店舗一覧を記録として残します。

※2017年11月7日時点のホームページより。

店舗一覧を作成してみるとイオン系が多いということがわかりました。ショッピングモールへの出店は多すぎると危険ということなのでしょう。出店するエリアや区画そして場所も開発部隊がしっかりと見極めた上で投資しないと危険ですね。

それでは、また。