ABCマートの業績に危機感!?増収増益の優良企業の異変
photo by ファッションクルーズ
ショッピングモールなどでよく見かける靴販売大手の「ABCマート」。ABCマートの業績が伸び悩んでいるのは、ご存じでしょうか。
ABCマートは全国のショッピングモールなどに出店を続け、増収増益の結果を叩き出してきました。まさに優良企業のお手本と言っても過言ではない注目の会社でした。
そんなABCマートの業績は、
2016年2月期、
前年比11.5%伸び。
営業利益は4.7%増加。
ABCマートの凄さは、
売上高を7期連続で前年比10%以上を伸ばし続けてきたことです。
しかし、2017年は失速。
2017年2月期、売上高(2389億)が0.3%増。営業利益(418億)は0.8%増と、なんとプラスは確保できたが、前年に対し微増という結果でした。
その後、2017年3月~8月、
ABCマートの売上高は、
前年比で4.5%増加。
営業利益は1.5%減という結果。
ABCマートは、業績に危機感が徐々に高まります。
ABCマートが1000店体制が目前で失速した理由
photo by ピエリ守山
ABCマートは、2017年で全国900店舗以上を展開する靴販売大手です。
そのABCマートの店舗数は、
まもなく1000店舗。
しかし、1000店舗に到達目前で出店する場所・区画が徐々に無くなりつつあるということがあるのかもしれません。
その仮説を立証できそうなのが、
ABCマートの売上の伸び率です。
ABCマートの売上伸び率を見てみると、既存店と呼ばれる店舗の伸び率は、過去3年間は5%以上。しかし、17年2月期になると0.9%増とプラスではあるものの5%伸びは確保出来なかったのです。
少し気になるのは、全店の伸び率。
ABCマートの全店売上高は、
伸び率8%以上を確保していましたた。
しかし、2017年2月期は、
売上伸び率は、3.1%増。
新規出店をしているものの伸び率が3%にとどまったということは、本来見込んでいた売上が取れなくなってきていると判断もできそうです。
つまり、収益が見込める立地・場所・区画が無くなっている。
そんな仮説も立てられそうです。
ABCマートの営業利益率は、17%と競合より高い水準
photo by officee
ABCマートの売上伸び率は、5%を切ったものの利益率は高い水準で維持しています。
2017年2月期で
売上営業利益率は、17.5%。
以前は20%を超えていたのですが、現在は17%で推移しています。3%は落としていますが、この17%という水準は、競争店と比べても高い水準であるのはご存じの通りです。
売上高純利益率に至っては、
前期比0.9%増の11.9%。
高い水準と言えるでしょう。
ABCマートの売上伸び率を見る限り、売上は減速したように捉えなければなりませんが、利益率を見れば悪いとは言い切れません。
ABCマートの今後の戦略に注目です。
NewsPicks|スマートショップガイド
スマートショップガイドのセレクト記事
ABCマートの基幹システム
ABCマートの海外仕入・卸売業務を支える基幹システムをクラウド上に全面移行
H&Mが日本から撤退するダメージ
H&Mが日本から撤退したときにイオンに与える衝撃的なダメージ
アメリカのGAPが200店舗閉鎖
日本のGAPはどうなる?アメリカのGAPが200店舗の閉鎖を発表
ABCマートの業績に危機感!?増収増益の優良企業 更新履歴
2017年11月19日発信